大人のニキビとスキンケア

 ニキビは多くの方が経験する肌悩みです。「青春のシンボル」とも呼ばれ、以前は思春期特有の悩みと考えられていましたが、女性の社会進出がすすむ現代では、ニキビで悩む大人の女性が増えてきています。
近年はニキビの治療法がすすみ、早期の症状から医療機関で治療できるようになりましたが、ニキビを繰り返さないためには、治療に加えて毎日のスキンケアの見直しも重要です。
ここでは、大人のニキビに効果的な毎日のスキンケアのノウハウをご紹介します。

目次

ニキビができるメカニズム

ニキビは、さまざまな要因により、毛穴がつまる「コメド」が発生することで始まります。コメドが発生すると、毛穴の中は皮脂が溜まり、酸素の少ない環境を好むニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖しやすい環境になります。
アクネ菌はどんな毛穴にもいる常在菌ですが、数が増えると炎症を起こして赤いぶつぶつしたニキビや膿がたまったニキビを引き起こしてしまうのです。

大人のニキビの原因

思春期のニキビの多くは、皮脂の過剰分泌により毛穴がつまることで発生しますが、大人の肌は皮脂が過剰でない場合にもニキビが発生することがあり、その原因はさまざまです。
 紫外線や外気の乾燥をはじめ、食生活の乱れや不規則な生活習慣、ストレス等は、肌の乾燥を引き起こします。さらに大人の女性には、肌を乾燥させる要因として、間違った化粧や生理周期の影響などが加わります。
 これらのさまざまな要因が絡み合うことで、肌の乾燥がすすみ、角層のバリア機能が低下することで角質肥厚が生じ、毛穴を塞ぐことにより大人のニキビは発生すると考えられます。

ニキビはなぜできるのか?たとえば、活性酸素(紫外線)・乾燥などにより角質層のバリア機能が低下し、毛穴が刺激を受ける・角質が肥厚します。その結果毛穴がふさがる、毛穴に皮脂がつまる。アクネ菌が繁殖、炎症=ニキビになります。ニキビの原因は、紫外線、乾燥、食生活の乱れ、睡眠不足、たばこ、ストレス、生理周期、間違った化粧、汚れ(過剰な皮脂)
※大人のニキビの原因について(アクセーヌ公式HPより引用)

アクセーヌの調査では、大人のニキビで悩む肌の水分量は、乾燥に悩む方とあまり変わらないことがわかりました。
このことからも、大人のニキビ対策には、バリア機能の低下を引き起こさないための乾燥対策として、スキンケアもとても重要な要素です。

肌悩み別角質水分量比較(アクセーヌ独自調査より)

大人のニキビを繰り返さないためのスキンケアのポイント

乾燥がすすみ皮膚のバリア機能が低下することが、ニキビの発生要因の一つであるため、肌を乾燥させないためスキンケアで肌を潤わせることはニキビの予防につながると言えるでしょう。しかし、間違った方法でスキンケアを続けていると、逆にニキビを繰り返したり、悪化させてしまう可能性があります。
重要なのは「肌のバリア機能」を正常に保つこと。ここでは、ニキビを繰り返さないための毎日のスキンケアのポイントをご紹介いたします。

①大人のニキビ肌 クレンジング・洗顔時のポイント

大人の女性は、ニキビがあってもメイクアップを必要とする環境に置かれることがあります。ニキビを悪化させない適切なメイクアップであれば、生活の質の向上につながるという報告もありますので、取り入れていただくことに問題はありませんが、メイクを落とす際には注意点があります。

まず、メイクを落とす際には、クレンジングを使用すること。
クレンジングは、メイクアップなどの油性の汚れを溶かして浮き上がらせます。一方、洗顔料は、クレンジングで浮き上がらせた汚れとともに、過剰な皮脂やニキビに悪影響を及ぼす汚れも一緒に洗って落とします。洗顔だけでメイクアップなどの油性の汚れも全て落とそうとすると、強くこすってニキビに刺激をあたえたり、1回の洗顔では落としきれず複数回洗うことによって必要な潤いまでとりすぎて、さらなるバリア機能の低下からニキビの悪化を引きおこしかねないため、メイクアップした時は、「クレンジング+洗顔」のダブル洗顔を心がけましょう。

次にクレンジングは適切な量を使用すること。
クレンジングの使用量が少ないと、メイクアップの汚れが十分に浮き上がらず、肌に残ることでニキビの悪化につながることがあります。また、汚れを落とそうと無意識にこすり洗いをすることで、バリア機能の低下を引き起こします。クレンジング剤は顔面でしわが出ないスムーズにすべる量を使用し、ニキビに摩擦がかからないよう、やさしい力加減でなじませることを意識しましょう。

クレンジングする際の手の力加減のイメージ図

洗顔料の泡立てが不十分な場合もクレンジングの使用量が少ない場合と同様に、汚れを落とすために肌表面をこすって、肌表面に摩擦をおこしがちです。洗顔料は肌の上で泡立てるのではなく、先に十分に泡立てた泡を使い、手のひらを使って肌の上で泡を転がすような力加減で洗いましょう。

手のひらを使って肌の上で泡をつくった良い例と悪い例

すすぎの際には、クレンジングや洗顔料が肌に残らないよう気をつけましょう。特に、生え際や顎下は、すすぎ残しによりニキビが発生しやすい部分ですので、注意してすすいでください。

出典:栁沢みどり:Visual Dermatology Vol.5 No.2 2006
出典:栁沢みどり:Visual Dermatology Vol.20 No.2 2021

②大人のニキビ肌 保湿のポイント

これまでお伝えしたように、肌の乾燥によりバリア機能が低下することが、大人のニキビの一つの要因となりますので、ニキビを繰り返さないため、化粧水や美容液などのスキンケアで肌に十分水分を与えて潤わせることがとても重要です。

テカリやベタつきが気になる肌には、実は水分不足によって皮脂分泌が過剰になっていることが原因のことがあります。その場合、スキンケアでしっかり水分を補うことでベタつきが抑えられます。

肌は水分だけを与えられても、その水分を肌にとどめることができず、水分蒸発がすすみ、逆に乾燥を招くことがあります。化粧水などで水分を与えるとともに、乳液など水分保持効果のあるアイテムを併用することがおすすめです。乳液のベタつきが気になる場合は、オイルフリーなどベタつきの少ないアイテムを探してみましょう。

しかし、しっかり保湿をしないと!と思って、油分が多すぎるアイテムを使用することは、かえってアクネ菌が繁殖しやすい環境を作り出し、ニキビの悪化をひき起こすことが考えられます。スキンケアは、ニキビの負担となりにくい、ノンコメドジェニックテスト済のアイテムを使用するのがおすすめです。

また、皮膚への摩擦や刺激は、バリア機能の低下につながります。コットンを使用したスキンケアは、コットンの毛羽立ちが刺激になることがあるため、おすすめしません。スキンケアを肌になじませる際は、叩いたりこすったりせず、手のひら全体をつかってやさしい力加減を心がけましょう。

まとめ

 大人のニキビ肌を繰り返さないために重要なのは「バリア機能」を健やかに保つこと。
 日頃から意識して取り組んでみましょう。
 なお、ニキビの症状によっては、スキンケア自体を控えたほうがよいケースもありますので、症状が気になる場合は、皮膚科でご相談ください。

最終更新時期:2021年7月
新規投稿時期:2021年3月

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