【皮膚科医監修】マスクによるニキビ・肌荒れはなにが原因?対策方法はある?

コロナ禍の生活が定着し、マスクをする機会が日常化してきています。それに伴い、マスクによるニキビや肌荒れ、肌の乾燥や赤みなどのトラブルを抱えている方も多くいるのではないでしょうか。

今回は、マスクをすることで増えた肌トラブルの原因と、その対策方法についてご紹介します。

マスクでニキビができてしまっても、「外ではマスクを外さないから…」と諦めるのではなく、マスクをしない日常が戻るまでに健康な肌を取り戻すきっかけとして、参考にしてみてください。

目次

マスクによるニキビや肌荒れはなぜ起こる?

ウイルスや花粉、黄砂などの外的物質から守ってくれるマスクですが、着用することでなぜ肌トラブルを引き起こしてしまうのでしょうか。詳しくチェックしてみましょう。

原因1.ムレ

マスクを長時間着用していると、マスク内に呼気が充満して温度や湿度が高くなり、ムレた状態となります。

マスク内がムレてしまうと、雑菌が増殖して、ニキビや肌荒れが起こりやすくなるのです。
マスクを常用する前と比べてマスク常用後では、アクネ菌が増えている事が確認されています。
(アクセーヌ調べ)

アクネ菌 C.acnes数の変化のグラフ

原因2.乾燥

一つ目と矛盾するようですが、マスクによる摩擦によって角層表面が傷つき、肌のバリア機能が低下してしまっていると、肌が水分量をコントロールしにくくなり、肌のうるおいが失われ、肌の乾燥を招いてしまいます。

その他に、マスクを外す際に、マスク内の湿気が急激に蒸散され、その時に肌内部の水分も奪われてしまうことから、肌の乾燥が起こってしまうという現象もあります。

また、鼻や頬、フェイスラインなどのマスクが常に触れている部分は、マスクに皮脂がとられ皮脂量が減ってしまい、乾燥が進んでしまうということも考えられるでしょう。

マスクを常用する前と比べてマスク常用後では、肌の水分量が減少している事が確認されています。
(アクセーヌ調べ)

角層水分含有量の変化のグラフ

原因3.摩擦

マスク生活を送っていると、1日のうちに何度もズレを直したり、マスクを付けたり外したりを繰り返すこともあるでしょう。

その際に肌とマスクの繊維が擦れ合うことで摩擦が起き、肌の角層表面を刺激し、肌のバリア機能の低下に繋がる可能性があります。

バリア機能が低下した肌は、さらに刺激を受けやすくなってしまうため、ちょっとしたことでも赤みやかぶれを起こしやすくなるのです。

マスクによるニキビや肌荒れを防ぐ対策は?

では、実際に自分で出来る対策にはどのような方法があるのかをチェックしてみましょう。

対策1.汗をかいたら小まめに拭く

マスク内に呼気が充満することで、ムレてしまい、汗や皮脂等の分泌量が増えたと感じたら、フェイス用のシート、ティッシュなどで小まめに肌をおさえ、汗と皮脂量の調節や、雑菌を繁殖させないように心掛けることが大切です。

また、可能であれば、マスク自体の清潔を保つために小まめに取り換えることもおすすめです。

対策2.低刺激性の基礎化粧品で丁寧なスキンケア

肌のバリア機能が低下すると、敏感肌となり、ほんの少しの刺激でも肌荒れを引き起こしてしまいます。

そこで、バリア機能を健やかに保つためにも1日の終わりには、汚れやメイクを優しく洗い流し、肌を清潔に保ち、洗顔後すぐに保湿ケアするようにしましょう。

肌への負担を減らすためには、洗顔は洗顔料をしっかりと泡立てて、指が肌へ当たらないように泡ごしに優しく洗うように意識しましょう。

肌の汚れを落とそうと、ゴシゴシと指の腹を肌にあてて洗ってはいけません。指が触れると肌への刺激になり、肌荒れを引き起こす可能性があります。

さらに、ムレや摩擦でデリケートになっている肌には、肌に負担になる成分が入っていないもの・敏感肌でも使えるスキンケアアイテムを選ぶことも大切です。

低刺激で、肌に本当に必要な成分だけが配合されているアイテムをこの機会に見つけておくと良いでしょう。

対策3.保湿ケアの徹底

スキンケアのポイントは、保湿力の高い化粧水や美容液を選ぶことです。

それらのアイテムでスキンケアをする際は、指先で優しくこすらずに馴染ませることを心掛けましょう。

スキンケアアイテムの選び方の1つとしては、ノンコメドジェニックテスト済み※1で保湿力の高いものを選ぶと、ニキビのある肌でも安心して使用できるのでよいでしょう。
※1:ノンコメドジェニックテストとは、使用してもニキビの原因になりにくいと証明するためのテストです。

対策4.マスクの素材を変えてみる

肌のバリア機能が低下し、肌が刺激に対して弱くなってしまっているときは、マスクの素材を変えてみましょう。

マスク内のムレが気になるならば、肌あたりがソフトで吸湿性もある綿ガーゼやシルクなどの天然素材のものを使ってみるのがおすすめです。

また、不織布マスクが肌に合わない場合、肌とマスクの間にガーゼやコットンなどのやわらかい素材を挟むだけでも刺激が和らぎます。

適切なケアでマスクによるニキビ・肌荒れを回避しよう

今回は、長引くマスク生活によって引き起こされるニキビや肌荒れなどのメカニズムや原因、適切なケアについてご紹介してきました。

マスクはウイルスや花粉、黄砂による人体への影響を減らしたり、時にはメイクをしていない素顔を隠したりするためにも使われるなど、多くの場面で必要とされています。

マスクによるニキビや肌荒れ、乾燥などの原因を正しく知れば、その時に一番必要なスキンケアやメイクアップを選び、美しい肌を作ることができます。

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【記事監修医師】

ノア皮膚科クリニック

院長 黄 昌弘医師

監修医師からの一言

当院では西洋医療をはじめ、保険適応の範囲で漢方治療を併用しております。

皮膚は内臓の鏡とも言われます。当院では西洋医療はもちろん、保険適応の範囲で漢方治療を併用し、体を内部から改善することで皮膚疾患の治療を目指しております。また、患者さんに充分納得していただけるよう、わかりやすい説明と丁寧な生活指導を心がけています。どんなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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