【皮膚科医監修】ニキビがある時のメイクは?どんなメイクアップが良い?

ニキビケア

2023/1/19 2023/2/15

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顔にできると隠したくなってしまうニキビ。しかし「ニキビがあるときにメイクをすると、治りが悪くなるかもしれない」「ニキビがあるときには化粧下地を変えたほうがいい」など、多くの疑問を抱えている人もいるでしょう。

今回はメイクがニキビに悪影響を与えるのか、化粧下地やファンデーションはどのようなものを選べばいいのかを紹介します。

ニキビがある時にはメイクを控えている人や、どんなメイクアップが良いかわからなくて、いつもと同じメイクを続けている人も、参考にしてみてくださいね。

メイクは肌に悪い?化粧下地・ファンデーションは?

外出時にはメイクが欠かせない人もいるでしょう。しかし、メイクが肌に良くないという話を耳にすることもあり、肌荒れ中にメイクをしても良いのかと迷ってしまうかもしれません。
まずはメイクが肌に与える影響について解説します。

毛穴が詰まるとニキビができる、つまりコメドができるという状態です。皮膚科の専門用語では「面皰」と呼ばれます。詰まった毛穴に皮脂が溜まり、皮脂を栄養源とするアクネ菌が繁殖することでニキビが発生し、炎症が進んでいきます。そのため、メイクに限らず正しく肌をケアすることが大切です。

メイクは紫外線等の外的刺激から守ってくれるという役割もあります。
メイクを行うことは、肌に悪いことと思っている人は多いかもしれません。しかし正しい方法でメイクを行うと肌によい効果をもたらすこともあるのです。

たとえば、化粧下地・ファンデーションでメイクをすることで、紫外線やホコリなどの外的刺激から肌を守る効果も期待できます。ニキビは刺激を受けると発生しやすくなり、治りも悪くなる可能性があるのです。

また、化粧下地・ファンデーション等のメイクアップ製品には、ニキビがあっても心地よく使える製品もあるため、ニキビができて気になる時だけではなく、ニキビができそうな予兆を感じる時から上手く取り入れるとよいでしょう。

さらに、ニキビができると無意識に触ってしまう人は少なくありません。(以下、アクセーヌ調べ)ニキビを手で触ることは、刺激になるため肌にとって負担となります。きれいにメイクアップをすることで、メイク崩れを避けるために肌を触ることが減り、ニキビを手で触る回数が減るという効果も期待できます。触らずにいた結果、ニキビや肌によっていい影響を与えることもできるのです。

(アクセーヌ調べ)

※2アクセーヌ調べ(2022年4月実施/インターネット調査/2週間に1回以上ニキビができる20~30代女性420名を対象)

色付きの化粧下地や色付きクリームでカバーしましょう。
ニキビを隠す場合に、ファンデーションを何度も重ねる人は少なくありません。しかしファンデーションを厚塗りして隠すのではなく、色付きの化粧下地やクリームをうまく活用することもニキビにとってやさしい工夫です。

ファンデーションを何度も塗り重ねた場合、肌への負担も大きくなるだけでなく、メイクが崩れやすくなることもあるので、色付きの化粧下地やクリームをうまく活用することで、にきびや凹凸をカバーしやすくなり、自然な肌に仕上がり、化粧くずれを防ぐことも期待できます。

お肌の状態に合わせてメイクアップ製品に変えた方が良い?

メイクに使用するアイテムは、肌の状態によって変えたほうがよいのでしょうか。ニキビができている場合は、普段と同じメイク方法でよいのか悩む人もいるでしょう。次は肌の状態に合わせたメイク方法について解説します。

ニキビの方でも使えるメイクアップ品を選びましょう

ニキビになりやすい人は、ニキビの方でも使えるメイクアップ品を使用することが良いでしょう。皮膚科医の協力のもとテストを行っているほうが良いですが、ノンコメドジェニックテスト済やノンコメドジェニック処方と記載されている事などを参考にしましょう。メイクをしながらニキビの治療やケアを行いやすくなります。

ノンコメドジェニックテストとは、製品を使用してもニキビの元ができないかどうか確認するテストのことです。

紫外線対策をして肌を守りましょう

紫外線は肌の状態に関わらず、肌に刺激を与える原因になります。ニキビの治療にとっても紫外線から肌を守ることは大切です。

紫外線予防の効果がある、ニキビに負担をかけない化粧下地やファンデーションを使用することで、ニキビが気になる肌を守ることが期待できます。

メイク用品は清潔に、肌を摩擦しにくいものを選びましょう

メイクに使用するパフやスポンジなどは、肌を摩擦しにくいものを選び、こまめに洗って清潔な状態で使用しましょう。洗い替え用を用意しておくと、毎日清潔な状態でメイクを行えます。

化粧下地は「ニキビに負担をかけずにカバーできるもの」を選びましょう

  • 肌に優しい使い心地となるように成分を厳選したものを選びましょう。
    ニキビができている肌に使用する化粧下地は、肌に優しい使い心地となるように成分を厳選したものを選びましょう。ニキビができているときは、肌が敏感になりやすいため、少しでも肌への負担を減らすことが大切です。
  • 肌への負担を抑えるためにも、肌馴染みがよく、伸びやすいものを選びましょう。
    乾燥が気になる人は、保湿効果の高いものがおすすめです。ノンコメドジェニックテスト済で、ニキビを擦らず使える伸びの良いものを選びましょう。
  • 悩みに合わせた色の化粧下地を選びましょう。

 

ニキビの赤みが気になる部分には、イエロー系の色補正タイプの化粧下地を選びましょう。ニキビや肌荒れなどで赤みを帯びた肌に、イエロー系の化粧下地を重ねると、赤みが目立ちにくくなり、自然な肌を演出してくれます。

肌悩みに合わせた化粧下地を使用することで、ファンデーションを厚塗りしなくても、きれいな肌を作りやすくなります。

  • 肌に優しく塗りましょう
    化粧下地を塗る際は、優しく塗ることが大切です。こするように塗ると、肌の負担になります。肌を触る際は、刺激を与えないようにしましょう。

 

顔のおでこ、鼻、両頬、あごの5カ所に化粧下地を置いてから、優しく伸ばすと、均一に化粧下地を広げられます。

  • コンシーラーとの併用も良い方法です
    化粧下地を使用しても、ニキビが目立つ場合はコンシーラーを活用しましょう。ニキビが隠れないからといって、化粧下地やファンデーションを厚塗りすることは、肌への負担を増やす原因となります。

 

コンシーラーをうまく活用することで、厚塗り感も減らすことができますし、ニキビがあっても心地よく使える製品も販売されていますので、「ニキビの再発を防ぎ、ケアを行いながらニキビを隠せる工夫」のひとつとして取り入れてみてください。

正しいアイテムを選んでニキビが気になる時もメイクを楽しみましょう

肌を美しく見せるメイクは、正しい方法で行うことで、肌を守ることができます。メイクをすることで、紫外線やホコリなどの外部の刺激から肌を守るだけではなく、ニキビが再発しにくくなります。
ニキビの再発を防ぐケア成分が含まれているメイクアップ品もあるので、ニキビができて気になる時だけではなく、ニキビができそうな予兆を感じる時から上手く取り入れ、用意しておいてもよいでしょう。
ニキビを隠す場合は、ファンデーションを厚塗りするのではなく、色付きの化粧下地やクリーム、ニキビに配慮されたコンシーラーをうまく活用して、美しい肌を作っていきましょう。

【記事監修医師】

近畿大学医学部 皮膚科学教室

山本 晴代 先生

スキンケアやメイクアップは、年齢や性別、季節変化、生活スタイル、その時の皮膚の状態によって臨機応変に変える必要があります。特にニキビの治療薬として、アダパレンや過酸化ベンゾイルなどを使用している場合は、乾燥しやすい状態になっています。適切な保湿をしながら、ニキビを悪化させないメイク方法を提案したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
〒589-8511大阪府大阪狭山市大野東377番地の二
電話(072)366-0221

【略歴】
2004年 近畿大学医学部 卒業
2006年 近畿大学医学部附属病院 皮膚科 助教
2008年 PL病院皮膚科 医長
2009年 近畿大学医学部附属病院 皮膚科 助教
2011年 PL病院皮膚科 医長
2012年 近畿大学病院皮膚科 医学部講師
2022年 近畿大学病院皮膚科 非常勤講師として現在は美容皮膚科レーザーチームのリーダーを務める。

【資格】
日本皮膚科学会 認定皮膚科専門医
日本レーザー医学会 レーザー専門医・指導医
日本抗加齢医学会 抗加齢専門医
【編著として】
美容皮膚医学BEAUTY-美容皮膚科医が知っておきたいメイクアップの知識-(医学出版)
美容皮膚医学BEAUTY-とことん,美白-美白治療を考える-(医学出版)などがある。

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